一日一善と三膳

一日一善と三膳を通して世界とおれを幸せにする

冷静さを欠き、取り戻した日曜日

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5月26日日曜日。晴れ。暑い。Tシャツ一枚でも暑い。娘においては外に出ると明らかに静かになるほど暑い。

 


今日は散髪に出かける。11:30に予約をした。家を10:30に出なければならない。

 


そんな中ほぼ毎週の定例であるスーパーへの買い出しに出た。家を出たのが9:10。余裕だ。財布とiPhoneは家に置いたまま出た。

 


スーパーに到着したのが9:20。レジに並んだのが9:30。レジで会計が終わったのが10:10。

 


おれは冷静さを失った。レジに40分も並んだのだ。誰が冷静さを維持できよう?今だってiPhoneに向かってこれを書いているのだが、正直指は憤りで震えているほどだ。

 


財布とiPhoneを持って家を出ればよかったのか?いや違う。それでは意味がない。重い荷物を運ぶために、おれは買い物に同行しているのだ。財布を持って出ていたとしても一度家に買い込んだ食材を運ぶ義務がある。

 


一体どこの誰がスーパーのレジに40分も並ぶという事を想像できるだろうか?一体どこの誰が10個あるレジのうち3つしか稼働していないということが想像できるだろうか?少なくともおれにはそんな豊かな想像力はない。なかった。

 


レジに並んでいる最中色々と考えた。なにせ40分もあったわけだから。

 


・もしかしたら今日はスーパーの店長が想像しているよりも遥かに多い数の客がたまたま殺到したのかもしれない

・もしかしたらレジ打ちのバイトが急遽5人病欠したのかもしれない

・たまたまレジ打ちに新人ばかりが入っているのかもしれない(そう言えば昨日並んだうどん屋さんのレジ打ちのおばちゃんは新人だった様でとても手間取っていた)

 


そこのスーパーには客の意見を回収しているボックスがある。来週そのボックスに投書したいと思う。

 


「先週5月26日の日曜日に買い物をした者です。朝の9:30から10:10まで並びました。なぜこのように時間がかかってしまったのでしょうか?一体先週の日曜日に何が起きたのでしょうか?

対策は求めません。正直に説明をして頂ければと思います。また来週も来ますので、是非それまでに回答をお願いします。説明は出来る限り詳細に願いします。例えばですが「レジの要員が不足してしまった」これは詳細な説明ではありません。「これまでの来客数とその利用時間帯のデータからレジ要員の予測をして人員を補填しているが、先週は来客数が想定以上に多くなり、その結果レジに大量に客が並ぶことになった」最低でもこれくらいの説明はお願いします。もう一度言いますが、対策は不要です。もし対策を考える時間があるなら、その時間を説明するために使ってください。もちろん内容に関係なく来週からも利用させて頂きます。私はただ真実が知りたいのです。何卒よろしくお願いします」

 


おれが店長であれば、こんな客がいたら「どうぞ来週以降のご来店はご遠慮ください」と願うところだ。だが幸か不幸か、今回はおれが客だったのだ。

 


家から駅まで炎天下の中を疾走し、ギリギリ予定していた電車には間に合ったものの、当然汗だくだくになってしまった。

 


ここまで書いても、気持ちが収まらないので、小説を書きたいと思う。スーパーのレジを5分で通過できると思っていた妻子持ちの男が、40分並ばされた挙句、それをきっかけに次々に不幸が訪れるというあらすじで。

 

 

 

 


髪も切り終わり夜になった。

上の文章を読み直してみたが実に狂気じみていて恐ろしい。投書はやめようと思うが、小説は書きたいと思う。