目を瞑ると浮かんできた、セシリアの体の輪郭
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今日上司に誘われて、仕事終わりにヨガに行った。これまで、飲みに誘われたことはあったけど、ヨガに誘われたのは初めてだった。
会社の福利厚生で、先生を招いて会議室のテーブルや椅子をどかして、夜な夜なヨガが行われているらしい。実に面白そうじゃないか。ということで参加した。
ヨガを約1時間して、今帰りの電車の中でこれを書いている。やってみた結果。良かった。
ポーズを取るのは正直面倒だったけど、目を瞑り、呼吸を整えるのはとても良かった。これから毎日5分だけでも時間を取って瞑想しようと思う。
実際に1時間ヨガをしている間、おれの頭の中は、セシリアのことでいっぱいだった。
ある晩、おれは夕食後にデニーロとプールで泳いだ。そして水着を着たままプールの奥にあるサウナ室に行った。サウナ室の電気は消えていた。扉を開けた時に熱気が漏れて来るのと同時に中からセシリアの声がした。セシリアは暇さえあれば、ヨガをやっている女の子だった。おれとデニーロは何度か、セシリアにヨガを教えてもらったことがあった。
セシリア「こんばんは、2人とも」
おれ「セシリア?」
セシリア「そう、私」
デニーロ「暗くて見えないから電気をつけてもいい?」
セシリア「今瞑想しているから少しこのままにしておいて。それに今裸なの」
デニーロ「え?裸って言った?」
セシリア「そう」
デニーロがおれの方を振り返り、小声で「彼女は正気か?」と言ってきたが、おれはデニーロを無視してセシリアに向かって言った。
おれ「わかった。でもおれたちの目は暗闇に慣れるよ。多分2、3分で」
セシリアは何も返事をしなかった。多分また瞑想に入ってしまったのだろう。おれが2、3分と言ったのは嘘だった。なぜならその時既におれの目はセシリアの体の輪郭をはっきりと捉えることができていた。
おれはセシリアの瞑想を邪魔しないギリギリの距離まで近づき、腰掛けた。2mくらいだったと思う。そしておれはセシリアの体の輪郭を何度も目でなぞった。5分くらいが経った時にその輪郭がふらっと崩れ、そしてセシリアは体にタオルを巻いた。
セシリア「終わり」
それだけ言い残してセシリアはサウナ室を出て行った。セシリアが開けた扉から冷たい空気が一気に流れ込んで来た。おれとデニーロは黙ったままセシリアを見送った。
デニーロ「なあ」
おれ「何?」
デニーロ「見たか?」
おれ「うん。もちろん。デニーロは?」
デニーロ「見た」
おれ「どうだった?」
デニーロ「もうしばらく、女の子に触れてないからな」
おれ「そうなんだ」
デニーロ「この後、30分部屋を開けてくれないか?」
おれ「わかった。おれは地下室でフューチュラマを観てるから、終わったら迎えに来て」
デニーロ「ありがとう」
デニーロは部屋に戻り、おれは地下室に向かった。
ヨガの先生が「目をとじてー。呼吸のつなぎ目を意識してー」と言っている間、おれはセシリアの体の輪郭のことばかりを考えていた。
10月27日金曜日 晴れ。
混雑するエレベーターを一本見送った。一日一善。第85善。ごちそうさまでした。
今朝の体重76.3kg
朝 チキンカツサンドイッチ
昼 チキンカツサンドイッチ、蒙古タンメン限定チーズの一撃
夜 ごはん、塩鯖、味噌汁卵入り、アスパラとちくわとウィンナーの塩胡椒炒め
一日三膳。ごちそうさまでした。蒙古タンメン限定チーズの一撃。想像通りの味でした。
(執筆時間47分)
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