一日一善と三膳

一日一善と三膳を通して世界とおれを幸せにする

ツムツム過ぎる女 時田さんとの会話

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先日、電車で素敵な女性を見かけた。漆を塗ったかのように艶やかで長い黒髪。白魚のような指。

 

おれは変態にはなりたくないから、一瞬でその女性を認識して、二度と見ないようにした。

 

だがその決心は5分もしない内に打ち砕かれてしまった。おれはその女性を凝視してしまうことになった。その訳は、彼女の白魚のような指が、スマホの上でグルグルと踊り狂っていたのだ。それはまるで酒に漬け込まれる時のハブのような暴れようだった。

 

一体何が起きているのか、おれにはわからなかった。そしておれは電車を降りるまでその女性を見続けてしまった。彼女の指は最後までスマホの上を暴れ続けていた。

 

おれはそのことを時田さんに話した。おれは時々どうしようもなく時田さんと話したくなる時がある。

 

おれ 「今日、電車でとても綺麗な女性を見かけたんです。もちろん時田さんには劣りますが」

時田さん 「最後の部分でにやけないでくださいよ。嘘丸出しですよ」

おれ 「丸出しってなんかいやらしい響きですね」

時田さん 「もうやめてくださいよ。それで?」

おれ 「ああ、それでその人が突然スマホを指でこすり始めたんです?」

時田さん 「こするってどういうことですか?」

おれ 「こんな感じに、指で高速で円を描いていました」

時田さん 「それ多分ツムツムやってるんですよ」

おれ 「なるほど。あの動きとてもいやらしく見えるんですが、おれだけですかね?」

時田さん 「いや、私もそう思います」

と言って時田さんはにやけた。

おれ 「せっかくの美人が台無しな気がするんですが」

時田さん 「そうですね」

おれ 「せっかくメイクもバッチリして、素敵なお洋服をお召しになっているのに、こすりすぎなんですよね。時田さんもああいうことするんですか?」

時田さん 「私もしますよ。ただ電車の中ではしません」

時田さんは真っ直ぐにおれの目を見て告白するように言った。

おれ「電車の中では。」

時田さん「そうです。電車の中では」

おれ「ありがとうございました。仕事頑張れそうです。また相談しに来ますね」

時田さん「これは相談だったんですか?」

おれ「相談じゃないですね。時田さんから元気がもらいたかっただけでした。やることが多すぎて、ばかばかしくなっちゃって」

時田さん「また来てください」

おれ「ありがとうございます」

おれは机に戻ってとりあえずメールを打った。

 

 

711日火曜日。 晴れ。セブンイレブンの日なのか?セブンイレブンでは特売なんかやっていないのだろうか?そうだ、nanacoカード作ろう。そう思って早2年。時の流れは本当に早い。今日から嫁が出産に備えて実家に帰省した。里帰り出産だ。出産までの間、週末嫁の実家に行く。毎週は無理かもしれない。片道2時間。いや行こう。

 

 

コンビニのゴミ箱の前に落ちていたペットボトルのキャップを拾って、ちゃんとペットボトルのキャップ用のゴミ箱に捨てた。中で繋がっているんじゃないかという疑念を抱いたまま。一日一善。第40善。ごちそうさまでした。

 

今朝の体重74.5kg

朝 ドトールAモーニング多分300kcal

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昼 車販売のカレーとトムヤムスープ多分800kcal

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夜 ファーストキッチンのカフェオレ多分50kcal

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トータル多分1,350kcal

一日三膳。ごちそうさまでした。

(執筆時間48分)