くしゃみが出そうになったその刹那

先週の月曜日、朝電車に乗っていたら斜め前に座るおじさんがくしゃみをした。

ぶわーあっくっしょん！！！

驚いた。
イヤホン越しなのに、ビクッとしてしまったほどだ。どうしてあんなに大きい音を鳴らすのだろうか？と思った。

今朝電車に乗っていて、鼻がムズムズした。くしゃみが出そうだと感じたその刹那、この前のおじさんのことを思い出し、くしゃみの音を堪えようとしたら、びっくりするくらい大きな音のおならが出てしまった。放屁である。

おれはどこで学んだのか知らないけれど、こういう時の対処方法を体得している。

何事も無かったかのような表情を浮かべておく。これだ。

ただ、後から冷静にその時の自分の姿を想像してみたら、なんだかとても、とても図々しいおじさんに思えて、悲しくなってしまった。

このようにして、くしゃみの音がすごくでかいおじさんが、世界にまた一人増えていくのだ。