週末、駅前での接吻に躊躇しなかった女の子
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おれ「ここ人通り多いし、もうやめとこうよ」
女の子「別に良いよ。通り過ぎてるだけだし、もう一生会うこともないような人たちばかりなんだから」
随分と大胆な女の子だと思った。
彼女とは社会人になってからすぐに開いた合コンで出会った。
渋谷の円山町近くの居酒屋で、19時過ぎから21時まで過ごして、そのあと近くのカラオケにまで行った。
女の子たちと23時過ぎに別れた後、おれは友人と南平台にあるデニーズに行った。若かったおれはカツ丼を食べる気満々で行ったのだけれど、デニーズ南平台店ではカツ丼が提供されていなかった。
愕然とし、仕方なくドリンクバーだけ注文したところで、女の子側の幹事の女の子からメールがきた。
幹事「誰が良かった?」
おれ「○○ちゃんだな」
幹事「あーそう、相思相愛のようで。メールアドレス教えとくね」
おれ「おっけえ」
数分後に○○ちゃんからメールがきた。
○○ちゃん「今日はありがとうございました。楽しかったです」
おれ「こちらこそありがとう。ところで来週の土曜日、突然なんだけどカツ丼食べに行きませんか?」
15分くらい後に○○ちゃんから返信がきた。
○○ちゃん「良いですよ。行きましょう」
そしておれは次の土曜日に○○ちゃんと昼の12時に横浜駅で待ち合わせて、カツ丼を食べに行った。
○○ちゃんが18時までには家に帰りたいと言ったので、17時頃までカラオケに行ったり、カラオケに行ったりして過ごした。カラオケに行ったことしか覚えてない。
おれも○○ちゃんも歌わなかったので、二人で色んなことを話したと思うのだけれど、会話の内容は残念ながら一つも覚えていない。
17時過ぎに○○ちゃんを改札の近くまで送った。そして何故だか接吻をしていた。前後関係はまるで覚えてないない。
おれ「ここ人通り多いし、もうやめとこうよ」
女の子「別に良いよ。通り過ぎてるだけだし、もう一生会うこともないような人たちばかりなんだから」
随分と大胆な女の子だと思った。
3年後、おれと○○ちゃんは結婚した。前後関係はやはりまるで覚えていない。
今ベッドで眠っている嫁が、本当にあの日横浜駅にいたあの女の子なのだろうか?
おれは何か記憶違いをしているのかもしれない。ここは一つ、眠っている嫁に接吻をして確認してみよう。
いや、やめておこう。叫ばれでもしたら、そのまた隣で眠っている娘が起きてしまうかもしれない。そうなったら何もかも終わりだ。
「せっかく寝かしつけたのに!どうしてくれるの!起きちゃったじゃん!寝かしつけてよね!」
週末、駅前での接吻に躊躇しなかった女の子は、約10年の月日をかけて、おれのことを一切の躊躇なく終末に追い込む能力を身につけたのだ。
間違いない。あの日横浜駅にいたあの女の子は、今そこで眠っている、おれの、嫁だ。
9月20日水曜日 曇り。曇っているが、今日は頭痛がしない。
今朝の体重75.0kg
朝 牛丼並盛り、お新香味噌汁セット
昼 ラーメンサラダ、肉まん
夜 ごはん、チャプチェ、鶏肉の甘酢煮、グリーンサラダ
一日三膳。ごちそうさまでした。
(執筆時間47分)
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